2月21日、インターナショナルオープンデータデイ2015に合わせ、有田焼アイディアソンを開催しました。午前の部では、有田の街歩き、岩尾磁器の工場見学などを行い、午後から、アクセンチュアの工藤さんによる基調講演、ライトニングトーク、アイディアソンを行いました。
参加者は、約50人。地元有田町、佐賀県内からの参加だけでなく、福岡からもご参加いただきました。
まずは、有田駅前に集合しコミュニティバスに乗って、上有田駅まで移動。六地蔵広場でのレクチャの後、役場の方にガイドしていただき、有田の伝統的な街並みと、岩尾磁器さんの工場を、オープン・ストリート・マップや町のパンフレット手に、見学しました。
午後の部は、インプットセミナーとして、アクセンチュアの工藤卓哉さんに「データを使って地域課題を解決する」と題し、オンラインで講演していただきました。続いては、今回のアイディアソン開催の立役者、Code for Sagaの活動にもご参加いただいている有田町役場の吉永繁史さんから、2016年に迎える有田焼創業400年に向けて、どうオープンデータを活用していくかというプレゼンテーションをいただきました。
その後、メンターとして東京から駆けつけていただいた、鈴木まなみさんに「位置情報と地図のおはなし」、有田出身でNHKハッカソンを企画された草場武彦さんに、NHKの取り組みをご紹介いただきました。
そして、いよいよアイディアソン。「有田焼とオープンデータで紡ぐエピソード」をテーマに、6グループに別れディスカッションを行いました。ハイライトで選ばれた4つのテーマと、2つの情熱枠は、ブラッシュアップを通じ、より具体的なサービスに近づきました。「ハッカソンやりましょう」との声もあがり、次に繋がるアイディアソンができたのではないかと思います。
終わりには、Code for Sagaのメンバーでもある、佐賀大学の堀良彰先生が、「100年後、200年後の未来のために、様々なデータを残そう」と講評し、アイディアソンを終了しました。
ご参加いただいたみなさん、有田町のみなさん、関わってくださった全てのみなさん、本当にありがとうございました。
Flickr:有田焼アイディアソンのアルバム
https://www.flickr.com/photos/126900252@N08/sets/72157650977289271/
アイディアソンの成果は、以下の通りです。
チーム名:古地来ー(こちらー) / タイトル:有田を古地図でブラリ!
古地図を利用しチェックポイントへ行った観光客にAR技術を駆使したコンテンツを提供。有田に詳しい利用者が古地図上の情報をネットから投稿し、現地で内容を更新する。また、利用者は古地図へのチェックイン情報をSNSで友人と共有できる。
チーム名:伝建チーム / タイトル:伝統的建造物群のデータ化
オープンストリートマップを活用し、伝統的建造物群の情報を位置情報付きで発信。建物の入り口に掲示された二次元バーコードにスマートフォンをかざすと、その歴史や関連する建物の情報が提供される。建物から有田の時間軸が見られ、住民の地元への愛着にもつながる。
チーム名:P / タイトル:駐車場から始まる街づくり
駐車場のリアルタイムな利用状況を観光客や地元住民に対して公開。店舗や企業の休業日に駐車場の開放を促し、それぞれのPRを行う。駐車券には位置情報などのログデータが蓄積でき、まちづくりを通して観光客や住民にフィードバックする。
チーム名:ARITAN QUEST / タイトル:ARITAN QUEST
大学生などの若者を対象に役場HP上でオープンストリートマップを活用したゲームコンテンツを提供し、町をPR。プレイヤーが主人公となり現地に行くと、敵のキャラクターと出会う。ゲームの進行と連動させ、特産品にちなんだサービスを現地で提供する。
チーム名:ミサトの夢を叶え隊! / タイトル:有田焼の「Arita窯 Linked-In」
窯業に携わる職人、窯元、商社がスキルやニーズの情報を人材バンクで共有。人的資源を有効活用する。立場間の相互評価やエンドユーザーからの評価が情報に反映される。また、製品にトレーサビリティー機能を実装し、製造・販売過程に関わった人を可視化する。
チーム名:team シムシティ / タイトル:“ARITA シムシティ”
住民や行政官に対して自治体運営の疑似体験ができるゲームを提供。ゲームとして楽しみながら客観的に町の姿を知れて、実際のまちづくりに関心を持ってもらう。他自治体にも展開し、お互いに比較しながらより良いまちづくりを目指す。