9月6日(土)、名護屋城アイディアソン2014を開きました。主催は佐賀県立名護屋城博物館、今年度取り組まれているバーチャル名護屋城事業の一環で、バーチャルリアリティ映像やARアプリを作成する際に必要となる航空測量データをオープンデータ化、その利活用を市民レベルで考える機会として、Code for Sagaとして企画から運営までをお手伝いさせていただきました。

関さんのファシリテーション

アイディアソンには、県内の企業や自治体の職員、まちづくり活動をする方々、歴史愛好家、学生など多彩なメンバーが50人以上参加し、オープンデータの可能性について学び、「どうしても名護屋城に行ってみたくなるサービス」をテーマにディスカッションを繰り広げました。

イベントでは、森本佐賀県最高情報統括監の挨拶につづき、今回のイベントをバックアップいただいたCode for Japanの関治之代表に「オープンデータの可能性」についてご講演いただきました。講演では、オープンデータとは、というイロハから、旧東海道のデータを活用したハッカソンの事例や、富士山のビューポイントをマッピングした事例などをご紹介いただき、参加者にデータ活用のイメージを持ってもらいました。

続いて、名護屋城博物館の松尾学芸員から、バーチャル名護屋城事業の事業内容を詳細に説明してもらうと同時に、博物館が所有する膨大な収集データについてもご紹介いただきました。

スピードストーミング

後半は、いよいよメーンのアイディアソン。前半でインプットされた知識をベースに、スピードストーミングからスタートしました。続いて、それぞれがアイディアスケッチを描き、参加者が互いのアイディアに星印をつけ、星の数上位5チームに分かれてのブラッシュアップを行いました。最後に、各チームからのプレゼンテーションを行いました。5つのアイディアはどれも斬新な上に、プレゼンテーションも寸劇あり笑いありとユニークで、博物館のみなさんからも「自分たちだけでは出てこないアイディア、みなさんの参加があってこその成果」と講評をいただきました。

Code for Sagaでは、今年度中に、再度、名護屋城をテーマにしたイベントを企画する予定です。ぜひ、コードが書ける人もそうでない人も、インターネットが得意な方もそうでない方も、ふるってご参加ください。

グループに分かれてのディスカッション

プレゼンテーション

各グループのアイディア

テーマ「どうしても名護屋城に行ってみたくなるサービスを考える」

チーム名:呪われた名護屋城
サービス名:呪われた名護屋城! ~夜のドキドキ お化け屋敷~
夜、若いカップルにiPadと提灯を持たせ、広大な名護屋城をバーチャルなお化け屋敷に見立てて散策してドキドキを共有してもらうサービス。iPadをかざしながら散策していると、突如、お化けの武将が画面上に現れて怖がらせる。歴史に興味がなかった若い世代でも、武将から怨念のある解説もあり、歴史の勉強にもなる。

チーム名:名護屋時代
サービス名:憧れのあの人に名護屋でなら会える!!
名護屋城周辺の陣屋跡を巡ってもらい、各陣屋でしか見られない武将のイラストや歴史動画などのコンテンツを提供する。武将に関する情報やイラストはユーザーが追加していくことが可能で、武将の出身地に現在住んでいる子どもたちからのコンテンツも提供する。陣屋を巡るとスタンプラリーにもなり、近くの店舗でクーポンとして使える。

チーム名:チームモモザニア
サービス名:モモザニア in 名護屋 ~桃山・名護屋時代の体験~
子どもたちや歴史ファンが名護屋時代当時の職業を模擬体験するiPadアプリによるアトラクション。職業を武士、商人、農民、宣教師の4つから選択し、各陣屋跡に行きバーチャルな武将と交渉すると選択式クイズが出題される。正解すると武将の家紋が入ったメダルがもらえる。メダルを集めることで、この当時の商品の現物と交換することができる。歴史ファンにはメダルの代わりに歴史劇も提供される。

チーム名:戦国サバイバルソン制作委員会
サービス名:戦国サバイバルソン
家族で陣屋跡を巡り武将カードを収集するトレーディングカードゲーム。名護屋城博物館で1枚目の武将カードを受取り、カードを手にその武将がいた陣屋跡に向う。陣屋跡ではカードの戦闘力がチャージされる。そして、他の陣屋跡を巡り、そこにいた武将とサバイバルゲームで対決し、勝つとポイントが得られる。博物館に戻りポイントで新たなカードと交換できる。それぞれのカードには武将の来歴が書かれている。

チーム名:戦国オールスターズ名護屋
サービス名:再建からの破壊からのプラットホーム
名護屋城をバーチャルで再建する側と破壊する側の両方の視点から楽しむゲーム。さらに、関連する多様なコンテンツを展開する。武将キャラクターの3Dデータや音楽、映像をクリエイターが制作し、Web上で一般の方や歴史ファンの方に周知し、発展させて名護屋を聖地化する。陣屋もバーチャルで再現し、跡地となった現地に来ても楽しんでいただける。

 

関さんのご講演、及び各グループのプレゼンテーション

 

※動画撮影、編集は、価値創造プラットフォームの石崎さんにご協力いただきました。