Code for Sagaがデータソンでラーメンを食べまくっている一方、2019/03/02 (土) 13:30 – 18:00、東京大学 生産技術研究所 An棟 コンベンションホールにて、「公共交通オープンデータ最前線 in インターナショナルオープンデータデイ2019」が開催され、Code for Sagaから二人のメンバーが登壇しました。

開催趣旨は以下の通りです。

ITによってシームレスで使いやすい公共交通を実現するMaaS(Mobility as a Service)が話題となる中、社会インフラとしての公共交通データの重要性が高まっています。このイベントでは、公共交通の時刻表や路線図、リアルタイムの車両位置などのデータをオープンデータとして流通させる「公共交通オープンデータ」の最新の話題や事例を集め、発表して頂きます。

公共交通オープンデータ最前線 in インターナショナルオープンデータデイ2019(Peatix)

2018年度はCode for Sagaが公共交通をテーマに活動を進め、第2回アイデアソンでは東京大学生産技術研究所の伊藤昌毅氏に講演をしていただきました。そのご縁でCode for Sagaの元気な雰囲気を講演で伝えることになりました。

プログラムは以下の通りです。

プログラム
13:30〜14:25 セッション1: オープニング・特別講演1
伊藤 昌毅(東京大学 生産技術研究所 助教)
坂村 健(公共交通オープンデータ協議会会長・東洋大学情報連携学部INIAD学部長)
14:35-15:50 セッション2: 行政の取り組み
蔭山 良幸(国土交通省 総合政策局 情報政策課長)
「佐賀県のバス情報をオープンデータにした話」前山 恵士郎(佐賀県 地域交流部 新幹線・地域交通課)
「数々の苦難を乗り越え全県のバスデータ公開へ」栗原 靖(群馬県 県土整備部交通政策課)
「富山県における標準的なバス情報フォーマットによるオープンデータ化の取組み」鈴木 邦夫(富山県 観光・交通・地域振興局 総合交通政策室)
16:00-16:30 セッション3: 特別講演2
中村 文彦(横浜国立大学 理事(国際・広報・地域担当)・副学長)
16:30-16:50 LTセッション1: 九州が熱い!
「福岡から地域公共交通の”見える化”をアップデートする」稲永健太郎(九州産業大学)
「(仮)熊本県でのオープンデータ取組紹介」内野雄太(九州産交バス株式会社)
「GTFSリアルタイムで変わるバスの世界 – Code for Sagaでのバスオープンデータに対する取り組み -」吉賀夏子(Code for Saga、佐賀大学)※10分
16:50-17:20 LTセッション2: 新技術への挑戦
「ジョルダン「公共交通データHUBシステム」の取組」武藤 条(ジョルダン株式会社 エンジン開発部長)※10分
「GTFSとバスマップ」森屋一成
「事業者と開発者にやさしい交通オープンデータ規格のご提案」荒巻凌(慶應義塾大学)
「カードゲームで遊びながらオープンデータ活用案を発想!?」飯島玲生(名古屋大学)
「「オープンデータ」だけで公共交通ダイナミックプライシングにチャレンジしてみたい」熊野 壮真(ヴァル研究所)
17:20-17:40 LTセッション3: 全国が熱い!
「八戸市営バスGTFS-JPデータ作成プロジェクト」福田匡彦(青い森ウェブ工房)
「高速バスのGTFS化について 〜長距離路線でもキレイなShapeを〜」狩野 隆志(日本中央バス株式会社)
「観光地 秩父全域バス見える化の実現に向けて」見えバス・鴫原育子(株式会社マネジメントシステム)
「災害時こそ情報提供をオープンデータで解決できないか?〜H30.7月豪雨でのトライアル」神田佑亮(呉工業高等専門学校)
17:40-18:00 LTセッション4: 公共交通オープンデータの今後に向けて
「GTFS WARS ~Episode7 予告編~」高野 孝一(その筋屋)
「ハイエースだってGTFSリアルタイム対応する時代に」 諸星賢治(ヴァル研究所)
「GTFSエコシステム構想」 太田恒平( (株)トラフィックブレイン)


公共交通オープンデータ最前線 in インターナショナルオープンデータデイ2019(Peatix)

イベント内容

伊藤先生のブログに、イベントの記録動画と発表資料が置かれています。Code for Sagaの前山氏と吉賀の発表資料についてもご覧になれます。

佐賀県のバス情報をオープンデータにした話 from Keishiro Maeyama

GTFSリアルタイムで変わるバスの世界 – Code for Sagaでのバスオープンデータに対する取り組み from Natsuko Yoshiga

おわりに

公共交通、特に電車や鉄道がカバーできない場所を通り、タクシーよりはるかに安価に移動できる「バス」は、多くの市民にとって重要な存在です。今は車を運転できる人も歳を取り、いずれ車を運転できなくなります。

これから30年後、地方で老齢人口が大きく増加します。今のうちにバスをテクノロジーとデータの力でアップデートしなければ、タクシーに乗りまくることができる人を除き、ほとんどの人は移動手段が見つからず苦労することになります。

佐賀県の人口ピラミッド 出典:RESAS

イベントの様子を見ていただけるとわかりますが、日本でも公共交通にまつわる技術、協力体制は年々向上しています。より多くの、特に地方在住の皆様に、自分のまちの「バス」について関心を持っていただきたいです。そして、企業には、バスに気軽に乗れるようなビジネスアイデアを積極的に創出していただけたらと思います。