活動レポート

肥前名護屋城マッピングパーティを開催しました

3月8日(日)、佐賀県唐津市鎮西町の肥前名護屋城跡周辺で、マッピングパーティを開きました。当初は、このサイトでも告知した通り午後の開催予定でしたが、急きょ、漫画家の江川達也さんの参加が決まり、特別に午前の部を設け開催しました。

午前中は、26年度、佐賀県立名護屋城博物館が取組んだ、名護屋城跡に当時の様子をバーチャルに再現する「バーチャル名護屋城事業」の成果品であるアプリを覗きながら、江川さんと一緒に名護屋城を散策しました。石垣しか残っていない城跡をタブレット越しに覗くと、天守を始め当時の風景が映し出される様子に、参加者のみなさんも興奮気味でした。

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午後は、メーン事業のマッピングパーティ。まずは、メンターとして来ていただいた、オープン・ストリート・マップ・ファウンデーションジャパンの飯田哲さんに、オープン・ストリート・マップとマッピングパーティについてお話をいただいたあと、名護屋城博物館学芸員の松尾さんから、バーチャル名護屋城事業の概要説明、特別ゲストの江川達也さんから城跡めぐりや地図の魅力についてお話していただきました。

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その後、「本丸班」「山里丸班」「堀秀治班」「前田利家班」「徳川家康・城下町班」の5班に別れ、フィールドペーパーやタブレットを手に取材に出かけました。史跡中心にマッピングする班や、偶然みかけた神社の鳥居をマッピングする班、道路沿いの商業施設やバス停、案内ボードをマッピングする班など、それぞれの特長ある取材ができました。

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拠点となった、名護屋城博物館では、持ち寄った情報をオープン・ストリート・マップ上にマッピング。佐賀出身の偉大なマッパーが、事前に建物などをトレースしていただいていたこともあり、初めてのマッピングパーティにしてはスムーズに作業を進めることができました。

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成果は、以下の地図を御覧ください。上が名護屋城周辺のオープン・ストリート・マップ、下がGoogleマップ。名護屋城周辺はオープン・ストリート・マップのほうが断然充実しました。

何よりも、参加者が「自分で作れる地図、面白い!」とコメントしていたことが印象的でした。市民自らがオープンデータを創りだすことの可能性を大いに感じていただいたイベントになりました。


大きな地図を表示

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お知らせ

肥前名護屋城マッピングパーティのタイムテーブル変更について

935821_126646850871615_2029663332_nいよいよ3月8日(日)の開催が近づいてきた、肥前名護屋城マッピングパーティに、特別ゲストとして、漫画家の江川達也さんにお越しいただくことになりました。そこで、急きょ「午前の部」を設け、下記の通りのタイムテーブルで実施することにいたしました。

[午前の部]

江川達也と歩く、幻の巨城バーチャル名護屋城(β版)先行限定公開

10:00受付 / 10:20開始~11:50終了予定
10:20 ごあいさつ  佐賀県最高情報統括監 森本登志男氏、漫画家 江川達也氏
10:25 散策のルール説明  名護屋城博物館 調査研究担当主幹 松尾法博 氏
10:30 名護屋城散策およびバーチャル名護屋城(β版)ツアースタート
11:50 名護屋城博物館へ帰館、解散

※午前の部は、事前申込みの必要はありませんが、貸出する機材(タブレット)に限りがあるため、当日受付にて、先着50名で締め切らせていただきます。予めご了承ください。

[午後の部]

肥前名護屋城マッピングパーティ

12:30受付 / 13:00開始~17:00終了予定
13:00 ごあいさつ  佐賀県最高情報統括監 森本登志男氏
13:05 オリエンテーション Code for Saga 牛島清豪
13:10 講演「みんなで作る地図、オープン・ストリート・マップ」
オープン・ストリート・マップ・ファウンデーション・ジャパン 飯田哲氏
13:40    バーチャル名護屋城事業について 〜アプリ、VR映像、測量データの説明
佐賀県立名護屋城博物館 調査研究担当主幹 松尾法博氏
13:55 地形データと城跡歩きの楽しみ方について 漫画家 江川達也氏

14:05〜15:40
・散策コースを歩き、スポットの取材、写真撮影、緯度経度情報取得などの作業
※4チームに別れ、それぞれの担当エリアを歩き取材をしていただきます。事務局で、フィールドペーパーを準備しますので、散策しながら、取材した情報を書き込んでいきます。例)陣跡、史跡、商業施設など

15:40〜17:10(佐賀県立名護屋城博物館 図書閲覧室)
・OSMにマッピング作業、マッピング完了後、成果共有のプレゼンテーション
※作成した地図は、Code for Sagaの公式サイト上で公開します。

17:10 講評 森本登志男氏、江川達也氏、飯田哲氏

17:20 総括、閉会   佐賀県立名護屋城博物館長 北川正博氏

※午後の部、マッピングパーティに参加するには、事前のお申込みが必要です。
以下の申し込みフォームより必要事項を記入されてください。

http://goo.gl/forms/JvTAyOAwhV

活動レポート

有田焼アイディアソンを開催しました

2月21日、インターナショナルオープンデータデイ2015に合わせ、有田焼アイディアソンを開催しました。午前の部では、有田の街歩き、岩尾磁器の工場見学などを行い、午後から、アクセンチュアの工藤さんによる基調講演、ライトニングトーク、アイディアソンを行いました。

参加者は、約50人。地元有田町、佐賀県内からの参加だけでなく、福岡からもご参加いただきました。

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まずは、有田駅前に集合しコミュニティバスに乗って、上有田駅まで移動。六地蔵広場でのレクチャの後、役場の方にガイドしていただき、有田の伝統的な街並みと、岩尾磁器さんの工場を、オープン・ストリート・マップや町のパンフレット手に、見学しました。
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午後の部は、インプットセミナーとして、アクセンチュアの工藤卓哉さんに「データを使って地域課題を解決する」と題し、オンラインで講演していただきました。続いては、今回のアイディアソン開催の立役者、Code for Sagaの活動にもご参加いただいている有田町役場の吉永繁史さんから、2016年に迎える有田焼創業400年に向けて、どうオープンデータを活用していくかというプレゼンテーションをいただきました。

その後、メンターとして東京から駆けつけていただいた、鈴木まなみさんに「位置情報と地図のおはなし」、有田出身でNHKハッカソンを企画された草場武彦さんに、NHKの取り組みをご紹介いただきました。

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そして、いよいよアイディアソン。「有田焼とオープンデータで紡ぐエピソード」をテーマに、6グループに別れディスカッションを行いました。ハイライトで選ばれた4つのテーマと、2つの情熱枠は、ブラッシュアップを通じ、より具体的なサービスに近づきました。「ハッカソンやりましょう」との声もあがり、次に繋がるアイディアソンができたのではないかと思います。

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終わりには、Code for Sagaのメンバーでもある、佐賀大学の堀良彰先生が、「100年後、200年後の未来のために、様々なデータを残そう」と講評し、アイディアソンを終了しました。

ご参加いただいたみなさん、有田町のみなさん、関わってくださった全てのみなさん、本当にありがとうございました。

Flickr:有田焼アイディアソンのアルバム
https://www.flickr.com/photos/126900252@N08/sets/72157650977289271/

アイディアソンの成果は、以下の通りです。

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チーム名:古地来ー(こちらー) / タイトル:有田を古地図でブラリ!

古地図を利用しチェックポイントへ行った観光客にAR技術を駆使したコンテンツを提供。有田に詳しい利用者が古地図上の情報をネットから投稿し、現地で内容を更新する。また、利用者は古地図へのチェックイン情報をSNSで友人と共有できる。

 チーム名:伝建チーム / タイトル:伝統的建造物群のデータ化

オープンストリートマップを活用し、伝統的建造物群の情報を位置情報付きで発信。建物の入り口に掲示された二次元バーコードにスマートフォンをかざすと、その歴史や関連する建物の情報が提供される。建物から有田の時間軸が見られ、住民の地元への愛着にもつながる。

 チーム名:P / タイトル:駐車場から始まる街づくり

駐車場のリアルタイムな利用状況を観光客や地元住民に対して公開。店舗や企業の休業日に駐車場の開放を促し、それぞれのPRを行う。駐車券には位置情報などのログデータが蓄積でき、まちづくりを通して観光客や住民にフィードバックする。

チーム名:ARITAN QUEST / タイトル:ARITAN QUEST

大学生などの若者を対象に役場HP上でオープンストリートマップを活用したゲームコンテンツを提供し、町をPR。プレイヤーが主人公となり現地に行くと、敵のキャラクターと出会う。ゲームの進行と連動させ、特産品にちなんだサービスを現地で提供する。

 チーム名:ミサトの夢を叶え隊! / タイトル:有田焼の「Arita窯 Linked-In」

窯業に携わる職人、窯元、商社がスキルやニーズの情報を人材バンクで共有。人的資源を有効活用する。立場間の相互評価やエンドユーザーからの評価が情報に反映される。また、製品にトレーサビリティー機能を実装し、製造・販売過程に関わった人を可視化する。

 チーム名:team シムシティ / タイトル:“ARITA シムシティ”

住民や行政官に対して自治体運営の疑似体験ができるゲームを提供。ゲームとして楽しみながら客観的に町の姿を知れて、実際のまちづくりに関心を持ってもらう。他自治体にも展開し、お互いに比較しながらより良いまちづくりを目指す。